リスザルは、その小さな体と可愛らしい顔立ち、活発で好奇心旺盛な性格で、ペットとして非常に人気があります。

本記事では、「リスザルを飼って後悔する理由」を5つの大きなポイントに分けて解説します。
それぞれの難しさや注意点を詳しく説明しますので、飼う前にしっかりと理解しておきましょう。
リスザルを飼う後悔
・自分の時間がなくなる
・リスザルはいたずらが激しい
・お金がかかる
・リスザルはしつけが難しい
・旅行に行けない
・トイレを覚えない
・成長して凶暴化するかもしれないリスクも
広いスペースが必要
リスザルは非常に活発で、運動量が多く、広いスペースが必要です。
ジャンプしたり木に登ったりすることが本能的な行動であり、狭い環境ではストレスがたまり、健康を損ねることがあります。
特に狭い部屋や運動不足の状態では、精神的にも不安定になり、攻撃的な行動を取るようになるリスクもあります。
専用の大型ケージや遊び場を用意する必要があり、初期費用も高くつきます。
ケージのサイズは少なくとも高さが1.5メートル以上、横幅も広めに確保する必要があり、市販の小型ケージでは対応できません。
また、ケージ内にはハンモックや木の枝、おもちゃなど、刺激になるアイテムも多数配置する必要があります。
さらに、ケージだけでなく、日中に自由に遊べる「放し飼いスペース」も確保することが望ましいです。
リスザルは単調な環境に飽きやすく、適度に模様替えをして環境を変化させてあげることも重要です。
こうしたスペースづくりには時間も費用もかかるため、事前に十分な準備が必要となります。
自分の時間がなくなる
リスザルは非常に社交的で、一緒に過ごす時間を必要とします。
一人で長時間放置するとストレスから問題行動を起こすこともあります。
例えば、大きな声で鳴く、物を壊す、壁や家具を引っかくといった行動が見られ、こうした行動は日々の生活に支障をきたすこともあります。
また、リスザルは日々のスキンシップや遊びを非常に楽しみにしており、それが足りないと精神的に不安定になります。
リスザルとの信頼関係を築くには、単に餌を与えるだけでなく、毎日一定時間をかけて一緒に過ごすことが不可欠です。
コミュニケーションの中で、リスザルの機嫌や体調の変化に気づくこともできるため、そうした時間は健康管理の観点からも重要です。
さらに、リスザルは非常に活動的で、毎日異なる遊びや刺激を求める傾向があります。
そのため、単調なスケジュールではすぐに飽きてしまい、ストレス行動に繋がる可能性もあります。
遊びのバリエーションを考えることも飼い主の大事な役割となります。
このように、リスザルを飼うことで、自分の自由な時間が大幅に制限されることになります。
仕事や趣味、旅行などの予定を立てにくくなるだけでなく、休日もリスザル中心の生活になる可能性が高いです。
リスザルはいたずらが激しい

好奇心旺盛なリスザルは、家の中のあらゆるものを遊び道具として扱います。
電気コード、家具、キッチン周りのものなど、すべてが対象です。
紙や布、リモコン、観葉植物なども興味を持ち、何でも口にしたり引っ張り出したりします。
噛まれたり壊されたりするリスクが高く、放置しておくと家中が散らかってしまうこともあります。
そのため、安全対策として電気コードにはカバーをつけ、観葉植物など危険なものは手の届かない場所に置くなど、細かい配慮が欠かせません。
また、専用のゲージや運動用のおもちゃ、知育玩具なども用意し、いたずらのエネルギーを発散させる環境を整えることが重要です。
さらに、リスザルは同じおもちゃにすぐ飽きてしまう傾向があるため、複数種類の遊具をローテーションで与えるなど、日々の工夫が必要になります。
いたずらを防ぐには、飼い主の観察力と柔軟な対応力が求められるのです。
お金がかかる

リスザルを飼うためには、まず初期投資がかなり必要です。
まずケージや飼育用具、リスザルが快適に過ごすための環境を整えるために、多額の費用がかかります。
ケージは十分に広く、リスザルが活発に動けるスペースを提供するものである必要があり、その価格は数万円に上ることがあります。
さらに、リスザルは非常に多くの食材を必要とします。
果物やナッツ、葉物野菜など、リスザルに適した食事を毎日用意しなければなりません。
これらの食材を用意するためには、月々の食費がかかり、計算するとかなりの金額になります。
また、リスザルは比較的健康な動物ではありますが、それでも病気になることがあります。

特に、リスザルのような珍しいペットを扱う動物病院は少なく、もしものときに対応してくれる専門医を探すのが難しい場合もあります。
そのため、定期的な健康診断や予防接種、そして病気の治療にかかる費用も考慮しなければなりません。
万が一リスザルが病気になった場合、治療費は犬や猫と同じくらい、あるいはそれ以上に高額になることもあります。
そのため、ペットの飼育にはお金に余裕を持って臨む必要があります。

リスザルはしつけが難しい
リスザルは非常に賢い動物で、飼い主の言葉を覚えることができます。

しかし、その賢さゆえに、しつけが非常に難しいと感じることもあります。
リスザルは自分が気に入らないことをしたときに反抗的な態度を取ることがあり、何度も繰り返し教える必要があります。
たとえば、物を噛んでいるときに叱っても、その叱り方が適切でなければ、リスザルは何が悪いのかを理解できません。
そのため、しつけには忍耐力と時間が必要です。
おやつを使って「良い行動」を強化し、徐々にリスザルにとっての「正しい行動」を学ばせる必要があります。
リスザルをしつける際は、一貫性が非常に重要です。
飼い主が気分で対応を変えたり、しつけの方法をコロコロ変えたりすると、リスザルは混乱し、学ぶことができません。
常に同じ方法で、明確な指示を与えることが、しつけを成功させるための鍵となります。
旅行に行けない
リスザルは非常に繊細な動物で、生活環境のちょっとした変化にも敏感に反応します。
そのため、一般的な犬や猫のように気軽にペットホテルに預けるということが難しく、飼い主が不在の間の世話が非常に大きな課題となります。
旅行中に信頼できるペットシッターを探すこともできますが、リスザルにとって見知らぬ人との接触は大きなストレスとなることがあり、体調を崩してしまうリスクも高まります。
加えて、リスザルの世話には専門的な知識が求められるため、適切に対応できるシッター自体が少ないのも現実です。
そのため、リスザルを飼い始めると、数日間家を空ける旅行や長期出張などが事実上難しくなる場合があります。
旅行が好きな人にとっては、ライフスタイルを根本から見直す必要があるでしょう。
トイレを覚えない
リスザルはトイレの場所をしっかりと覚えることが非常に難しい動物で、家庭内での排泄トラブルが頻繁に発生します。
特に、縄張り意識が強い個体では、あちこちにマーキング行動として排泄してしまうこともあります。
そのため、家の中は常に清掃体制を整えておかなければならず、フローリングやカーペットが汚れたり、匂いが染みついてしまうリスクもあります。
こまめな掃除だけでなく、消臭剤や防汚グッズなどの工夫も欠かせません。
また、リスザルは感情の変化やストレスにより、排泄のタイミングが不規則になる傾向もあるため、決まった場所に排泄させるしつけはほぼ不可能と考えておくべきです。
清潔で快適な環境を維持するには、相応の労力と時間が必要になります。

成長して凶暴化するかもしれないリスクも
リスザルは幼少期には人懐っこく、愛嬌たっぷりの姿を見せてくれますが、成長とともに性格が大きく変化する場合があります。
特に発情期に入ると、性ホルモンの影響で攻撃的な一面が現れることがあり、噛みつきや威嚇、急に暴れ出すなどの行動を取ることもあります。
飼い主に対しても突然手を出すようになることがあり、信頼関係が築けていたはずの個体でも、思春期や繁殖期を迎えると豹変することがあります。
こうした行動の変化には、専門的な知識や冷静な対応が必要です。
さらに、飼い主側もリスザルの変化に対応するために、継続的な学びやサポート体制を整えておく必要があります。
動物行動学の知識や、獣医・専門家の意見を取り入れながら対応することが、成長期以降も安定して共存するための鍵となるでしょう。


リスザルを飼って後悔しないために
しっかりと下調べ
リスザルの習性や毎日の生活リズム、必要なスペース、飼育にかかる初期費用やランニングコスト、専門的な医療環境の有無などを細かく調査することが重要です。
また、鳴き声やにおい、破壊行動、寿命の長さといった「飼いづらさ」についても正確な情報を得て、自分のライフスタイルや居住環境に適しているかどうかを慎重に判断しましょう。
また、リスザルを迎える前に、必要なケージや飼育設備、遊び道具、食材、ペット保険、通える動物病院の確保など、すべての準備を事前に整えておくことが重要です。
リスザルは非常に敏感な動物なので、環境の変化に強いストレスを感じることがあります。
快適な住環境と安全なスペースを確保するために、準備には数週間から数ヶ月の余裕を持つのが理想です。
最も大切なのは、「かわいいから」「飼ってみたいから」という衝動的な気持ちだけで決めないことです。
ネットや本で調べるだけでなく、実際にリスザルを飼っている人の体験談を聞いたり、ブリーダーや専門家から直接話を聞くことで、より現実的な視点を持つことができます。
このように、飼育前の情報収集と自己分析を徹底して行うことで、リスザルとの生活が自分にとって本当に幸せなものであるかどうかを判断する材料が揃います。
後悔しない選択をするためにも、準備段階こそが最も重要なステップなのです。
長期的な飼育プランを立てておく
リスザルの平均寿命は15〜20年と長く、その間、毎日の世話と愛情を継続して注ぎ続ける必要があります。
転勤や引っ越し、結婚や出産、ライフスタイルの変化が予想される場合は、それに対応できるかどうかを含めて計画することが大切です。
万が一、自分で飼い続けられなくなったときの引き取り先やサポート体制も視野に入れておく必要があります。

緊急時の対応を考えておく
エキゾチックアニマルであるリスザルは、診療できる獣医が限られているため、あらかじめ近隣で診察可能な病院を探し、定期検診や緊急時の対応に備えておくことが必要です。
飼育に慣れたブリーダーや専門家からのアドバイスも非常に参考になるため、SNSや飼育コミュニティで情報交換の場を作っておくと安心です。
リスザルは非常に可愛く魅力的なペットですが、その反面、飼育には高いハードルがあることも事実です。
感情の起伏が激しく、しつけが難しいことや、鳴き声、トイレ、旅行の制限など、日常生活への影響も小さくありません。
飼う前には、その魅力だけでなくデメリットやトラブルの可能性にも目を向け、十分な覚悟と計画を持って臨みましょう。
この記事で紹介した注意点や対策をもとに、リスザルと後悔のない関係を築けるように準備を進めてください。
リスザルを飼う後悔 まとめ
リスザルは非常に魅力的なペットであり、その小さな体と賢さに魅了されることでしょう。

しかし、実際に飼うとなると多くの苦労が伴います。
飼うためには、十分なスペース、金銭的な余裕、そして時間をかけてリスザルのしつけや世話をする覚悟が必要です。
もし、リスザルを飼いたいと思ったなら、その魅力とともに、しっかりとした準備と計画を立てることが大切です。
ペットとしてリスザルを迎え入れる前に、この記事で紹介したポイントをよく考え、後悔しないように飼う環境を整えてください。
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